デミオのクリーンディーゼルはやめたほうがいい？欠点から見る注意点

デミオのクリーンディーゼルを検討しているものの、「やめたほうがいいのでは？」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。ディーゼル車には高い燃費性能や力強いトルクといったメリットがある一方で、煤詰まりのリスクや維持費の高さなど、いくつかの欠点もあります。特に、短距離走行が多いと故障の原因となりやすく、適切なメンテナンスを怠ると寿命が短くなることもあるため、注意が必要です。

また、中古市場では比較的手頃な価格で購入できることが多いですが、過去の整備状況や使用環境によってはトラブルが発生しやすい車両もあります。購入を検討する際は、デミオディーゼルの特性や維持にかかるコストを十分に理解し、自分の走行スタイルに合っているかをしっかり見極めることが大切です。本記事では、デミオディーゼルの長所と短所を詳しく解説し、購入前に知っておくべきポイントを紹介します。

デミオディーゼルはやめたほうがいい？購入前に知るべきポイント

デミオディーゼルの欠点とは？壊れやすいのか

デミオディーゼルの最大の欠点は、「煤（すす）詰まり」によるトラブルの発生しやすさです。マツダのクリーンディーゼルは尿素SCRシステムを採用しておらず、短距離走行が多いとDPF（ディーゼル・パティキュレート・フィルター）の詰まりが発生しやすくなります。これにより、エンジンチェックランプの点灯や、出力低下といった問題が生じることがあります。

また、エンジンオイルの交換頻度がガソリン車よりも高く、適切なメンテナンスを怠ると、内部の劣化が進む可能性があります。エンジン音の大きさや振動の強さもデメリットとして挙げられるため、静粛性を重視する人には向いていません。

ディーゼル車は何年乗れる？寿命と耐久性

ディーゼルエンジンはガソリンエンジンよりも高い耐久性を持ち、適切なメンテナンスを行えば20万～30万km以上の走行も可能です。実際、走行距離が100万kmを超えているディーゼルのトラックが中古車として販売されているケースもあり、適切な管理を行えば非常に長く乗ることができるエンジンといえます。しかし、短距離走行が多い場合やメンテナンスを怠った場合エンジン性能が低下し、結果として寿命が短くなる可能性があります。

商用車のように長距離を一定速度で走る用途には適していますが、日常の短距離移動が中心の使い方では、耐久性を活かしきれないことがあるため、使用環境を考慮して選ぶことが重要です。

クリーンディーゼルはやめたほうがいい？評判を検証

クリーンディーゼルは「長距離走行で真価を発揮する」という特徴があり、適した使用環境であれば高い燃費性能とトルクの強さを活かせます。しかし、短距離移動が多い場合や、メンテナンスを怠るとDPFの詰まりやエンジンの不調が発生しやすくなるため、ユーザーの評判は分かれています。

口コミでは「高速道路では快適に走れるが、街乗りでは煤詰まりが発生しやすい」という意見が多く、特に短距離走行の多いユーザーからは不満の声が上がっています。したがって、使用環境に合わないと、デメリットが目立つ車になりやすい点に注意が必要です。

ディーゼル車が向いている人とは？適した使用環境

マツダデミオ（MAZDA2）公式

ディーゼル車は「年間15,000km以上走る人」や「一度の走行距離が長い人」に向いています。

一度に毎回長距離走らないにしても、週に1回は20～30分程度の運転をする方ではないと乗るべき車ではないと言えます。

中古車購入時の注意点

デミオディーゼルの中古車を選ぶ際には、整備履歴の確認が重要です。エンジンオイルやDPFのメンテナンスが適切に行われていたかどうかをチェックし、メンテナンス記録が残っている車両を選ぶことが推奨されます。

また、DPFの詰まり具合やエンジンの動作音を確認し、異常がないかを見極めることが重要です。可能であれば、保証付きの車両を選び、購入後のリスクを減らすことも考慮すると良いでしょう。

デミオディーゼルはやめたほうがいい？故障リスクと維持費を解説

煤が溜まったら故障するのか

ディーゼルエンジンは、その特性上、燃焼時に煤（すす）が発生しやすい構造になっています。通常、この煤はDPF（ディーゼル・パティキュレート・フィルター）によって捕集され、一定条件が整うと自動的に燃焼処理されます（DPF再生）。しかし、適切な条件での走行が行われない場合、煤が蓄積し、エンジンや排気システムに悪影響を及ぼす可能性があります。

煤が溜まると起こるトラブル

煤の蓄積が進むと、以下のようなトラブルが発生しやすくなります。

1. DPF詰まり
   DPFが煤で詰まると、排気の流れが悪くなり、エンジンの負荷が増大します。その結果、燃費が悪化し、加速が鈍くなることがあります。最悪の場合、エンジンチェックランプが点灯し、強制的なDPF再生が必要になることもあります。

2. エンジン出力低下
   煤がEGR（排気再循環装置）やインテークマニホールドに蓄積すると、エンジンの空気の流れが阻害され、燃焼効率が低下します。これにより、パワー不足を感じたり、エンジンがスムーズに回らなくなったりすることがあります。

3. エンジンストールや不調
   煤がインジェクターやバルブ周辺に付着すると、燃料噴射の精度が低下し、アイドリングが不安定になったり、最悪の場合エンジンがストールすることもあります。

4. 修理費用の増加
   煤の蓄積が深刻になると、DPFやEGRバルブの洗浄・交換が必要になり、修理費用がかさむ可能性があります。特に、DPFの完全な詰まりは交換が必要になることがあり、その費用は数十万円に及ぶケースもあります。

煤の蓄積を防ぐためには？

煤によるトラブルを防ぐためには、以下のような対策が有効です。

• 定期的に長距離を走る
  短距離走行を繰り返すと、DPF再生が十分に行われず煤が溜まりやすくなります。月に数回は高速道路を走行し、エンジン回転数を上げることで煤を焼き切ることが推奨されます。

• 適切なエンジンオイルを使用する
  ディーゼル車専用の低灰分オイルを使用し、指定の交換サイクルを守ることで、煤の発生を抑えることができます。

• 燃料添加剤を活用する
  定期的にディーゼル用燃料添加剤を使用すると、インジェクターや燃焼室内の煤の蓄積を抑える効果が期待できます。

• DPF再生のタイミングを理解する
  DPFの再生は、一定の走行条件（エンジンが温まり、高速走行が続く状態）で行われます。DPFの警告灯が点灯した際は、エンジンを止めずに30分ほど走行を続けることで、強制再生を完了させることが重要です。

   

ディーゼルとガソリンとハイブリッド、どれがエコなのか？

ディーゼル車、ガソリン車、ハイブリッド車のどれが最も環境に優しいのかは、使用環境によって変わります。それぞれにメリットとデメリットがあり、一概に「どれが最もエコ」とは言えません。

ディーゼル車は燃費性能が高く、CO2の排出量がガソリン車より少ないため、長距離走行ではエコな選択肢となります。しかし、窒素酸化物（NOx）や粒子状物質（PM）を多く排出するため、都市部では排ガス規制が厳しく、環境負荷が大きいと見なされることもあります。

ガソリン車はNOxやPMの排出が少ないものの、燃費性能はディーゼルほど高くなく、CO2排出量が多くなりがちです。そのため、短距離移動や都市部での利用では環境負荷がかかりやすいといえます。

ハイブリッド車は、低速時に電気モーターで走行できるため、燃費と排出ガスの両面で優れています。ストップ＆ゴーが多い都市部では、ガソリン車やディーゼル車よりも環境負荷が少なく、実用性の面でも有利です。

結論として、長距離走行が多い場合は燃費に優れるディーゼル車がエコですが、都市部での走行が中心なら排ガスの少ないハイブリッド車が最も環境に優れた選択肢といえます。

乗ってる人の評判と口コミ

総合すると、デミオディーゼルは適切な距離を走行をする人には非常に経済的で満足度が高いです。しかし、街乗り中心のユーザーからは『煤詰まりによる警告灯点灯』『メンテナンス費用がかさむ』といった不満も多く見られます。

デミオディーゼルは誰に向いているのか

デミオディーゼルが向いている人

デミオディーゼルの特性を活かし、経済的かつ快適に運転できるのは以下のような人です。

• 年間15,000km以上走行する人
  　→ 走行距離が長いほど燃料費の節約効果が大きくなる
• 高速道路や郊外の走行が多い人
  　→ 高速走行時の燃費が向上し、DPFの自動再生もスムーズに行われる
• 1回の走行時間が30分以上の人
  　→ 短距離走行が続くと煤が溜まりやすくなるため、長時間の運転ができる人に適している
• 定期的なメンテナンスが苦にならない人
  　→ オイル交換やDPFの管理が重要になるため、メンテナンスをしっかり行える人に向いている
• 力強いトルクを活かした運転をしたい人
  　→ 低回転域からの加速がスムーズで、高速道路や坂道での走行が快適
• 燃料代を抑えたい人
  　→ 軽油はガソリンよりも安いため、長距離を走るほど経済的なメリットが大きくなる
• 長く乗り続ける予定の人
  　→ 適切なメンテナンスを行えば20万km以上走行可能で、耐久性に優れている

デミオディーゼルが向いていない人

デミオディーゼルはすべての人に適しているわけではなく、以下のような人にはおすすめできません。

•  短距離走行が多い人（片道10分以内、8km以下）
  　→ DPFの煤詰まりが起こりやすく、エンジンの調子が悪くなる可能性が高い
• 渋滞の多い都市部で主に使用する人
  　→ ストップ＆ゴーが多いとエンジンに負担がかかり、煤が溜まりやすくなる
• メンテナンスに手間や費用をかけたくない人
  　→ ガソリン車に比べてオイル交換の頻度が高く、DPFの管理も必要になるため、維持費がかかる
•  静粛性を重視する人
  　→ ディーゼル特有のエンジン音があるため、静かな車を求める人には向かない
•  初期費用を抑えたい人
  　→ ディーゼルモデルはガソリン車よりも車両価格が高めに設定されている（デミオの中古相場は逆に安い場合もある）

デミオディーゼルはやめたほうがいいのまとめ

• 短距離走行が多いと煤詰まりが発生しやすく、エンジントラブルの原因となる
• DPF（ディーゼル・パティキュレート・フィルター）のメンテナンスが必要で、手間とコストがかかる
• ガソリン車と比べてエンジン音や振動が大きく、静粛性を求める人には向かない
• 高速道路や長距離走行では燃費性能が発揮され、維持費の節約につながる
• エンジンオイルの交換頻度が多く、純正オイルを使用しないと故障のリスクが高まる
• ディーゼル特有のトルクの強さは魅力だが、市街地走行ではオーバースペックになりやすい
• 低走行距離の人には向かず、メンテナンス負担が大きくなる
• 中古車を選ぶ際は整備履歴の確認が必須で、DPFやEGRの状態をチェックする必要がある
• 初期費用は高めだが、中古市場では価格が下がりやすく、コストパフォーマンスが良い場合もある
• クリーンディーゼルは排ガス規制に対応しているが、完全に環境負荷がゼロになるわけではない
• ハイブリッド車と比較すると、街乗りでは燃費面での優位性が少なくなる
• 力強い加速性能があり、坂道や高速走行を頻繁に行う人には最適な選択肢となる
• 購入後の維持費を考慮すると、年間15,000km以上の走行がある人でないとコストメリットが薄い
• メンテナンスを怠ると修理費用が高額になりやすく、適切な管理が求められる