冬の雪道を安全に走行するためには、車の駆動方式や性能が重要になります。トヨタヤリスにはハイブリッド4WDとガソリン4WDの2種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。特に、4WDハイブリッドは電動モーターを活用したE-Fourを採用し、発進時の安定性に優れています。一方、4WDガソリンモデルは、エンジン駆動による確かな走破性を発揮します。
「ヤリスの4WDは雪道ではどのくらいの性能を発揮できるのか？」「4WDの燃費は2WDと比べてどうなのか？」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。さらに、「4WDは必要なのか、2WDでも雪道は走れないのか？」と悩むこともあるかもしれません。
また、ヤリスの4WDは自動制御システムを採用しており、4WD切り替えスイッチは搭載されていません。そのため、どのような場面でどの駆動方式が適しているのかを理解することが大切です。さらに、新車を検討している方にとっては、4WDの新車価格も気になるポイントでしょう。
本記事では、ヤリスの4WDの種類や特徴、雪道での走行性能について詳しく解説します。実際に乗ってる人の口コミ・感想レビューも紹介しながら、どのモデルが自分に合っているのかを見極めるためのポイントをお伝えします。ヤリスの4WDが気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。
記事のポイント
- ヤリスの4WDにはE-Four（ハイブリッド）とガソリン4WDの2種類がある
- それぞれの4WDが雪道でどのように機能し、どんな違いがあるかがわかる
- 雪道での走行に適したモデルや選び方のポイントを理解できる
- 4WDの燃費や価格、メリット・デメリットを比較できる
ヤリス4WDでの雪道の走行性能と評価
- 2種類の4WD
- 雪道走行の特徴
- 2WDのヤリスで雪道での走行は可能か？
- 4WDハイブリッド（E-Four）のメリット
- F-Fourにデメリットはある？
- 乗ってる人の口コミ・感想レビュー
2種類の4WD
ヤリスの4WDは、雪道での走行性能に優れたコンパクトカーとして評価されています。特に、ハイブリッドモデルのE-Four（電気式4WD）とガソリンモデルのアクティブコントロール4WDはそれぞれ異なる特性を持ちながらも、雪道での安定性を確保する仕組みが備わっています。
E-Four
E-Fourは低速域での発進時に後輪をアシストし、滑りやすい路面でもスムーズに動き出すことが可能です。また、横滑り防止装置（VSC）やトラクションコントロール（TRC）の制御が優れており、急カーブや登坂時でも安定した走行を実現します。一方で、時速70kmを超えると前輪駆動（FF）に戻るため、高速道路での4WDの恩恵は少ない点が課題です。
ガソリン4WD
ガソリン4WDは、エンジンのトルクを電子制御で前後輪に配分する方式を採用し、安定した駆動力を確保します。特に、低速時のトルク配分が50:50まで変化するため、深雪や坂道での走破性が高いのが特徴です。燃費性能ではハイブリッドモデルに劣るものの、走行安定性の面では高く評価されています。
雪道走行の特徴
ヤリスの雪道走行で特筆すべき点は、4WDシステムだけでなく、最低地上高や車体の軽さ、電子制御システムのバランスが優れていることです。
最低地上高は、E-Fourモデルで160mm、ガソリン4WDモデルで145mm確保されており、コンパクトカーの中では比較的高めの設計です。これにより、積雪時の走行時に車体の底を擦りにくく、スムーズに走れる点が強みです。
また、ヤリスは車重が比較的軽いため、雪道でのコントロール性が高く、スリップ時のリカバリーもしやすいというメリットがあります。さらに、スタッドレスタイヤやチェーンを適切に使用することで、より安定した走行が可能になります。ただし、アイスバーンや急勾配の雪道では、4WDのトルク配分に限界があるため、安全運転を心がけることが重要です。
2WDのヤリスで雪道での走行は可能か？
ヤリスの2WDモデルでも雪道を走行することは可能ですが、いくつかの注意点があります。4WDと比較すると駆動力の配分が前輪に集中するため、発進時のスリップや登坂時の安定性には限界があります。しかし、適切なタイヤを装着し、安全運転を心がけることで、ある程度の雪道走行には対応できます。
まず、ヤリスの2WD車は前輪駆動（FF）方式を採用しています。FF車は前輪にエンジンの重量がかかるため、比較的グリップ力が確保されやすいという利点があります。特に平坦な道や除雪された道路であれば、4WDに頼らずともスムーズに走行できるでしょう。
しかし、雪が深い場所や急な坂道では、2WDでは駆動輪が空転しやすくなり、思うように進めない場合があります。特にアイスバーンの上では発進時にホイールスピンが発生しやすく、トラクションコントロール（TRC）が介入しても進めなくなる可能性があります。このような状況では、適切なスタッドレスタイヤを装着し、場合によってはチェーンを使用することが重要です。
さらに、ヤリスの最低地上高は2WD車で約145mmと、E-Fourモデルよりも15mm低くなっています。そのため、わだちが深い道路では車体の底が雪に接触し、走行に支障をきたすことも考えられます。こうした状況を避けるためにも、事前に道路状況を確認し、無理な走行を控えることが大切です。
4WDハイブリッド（E-Four）のメリット
ヤリスの4WDハイブリッドモデルは、燃費性能と雪道での安定性を両立した点が大きなメリットです。一般的に4WD車は燃費が悪くなりがちですが、ヤリスのハイブリッドモデルは効率的なエネルギー管理によって低燃費を実現しているのが特徴です。また、E-Four（電気式4WD）システムの採用により、発進時のトラクション性能が向上し、雪道での安定した走行が可能になっています。
まず、燃費性能の面では、ヤリス ハイブリッド G E-FourのWLTCモード燃費は30.2km/Lと、一般的な4WD車と比べても優れた数値を誇ります。通常、4WD車は駆動システムの影響で燃費が悪化しやすいですが、ヤリスのE-Fourシステムは必要なときだけ後輪を駆動するため、無駄なエネルギー消費を抑えられます。これにより、4WDの恩恵を受けつつ、ランニングコストを抑えることができるのがメリットです。
次に、雪道での走行性能に関しては、E-Fourシステムが発進時や低速走行時に後輪のモーターを駆動させることで、スリップしにくい仕様になっています。特に、アイスバーンや圧雪路面では、前輪駆動（FF）だけでは発進が難しい場面でも、E-Fourのアシストによりスムーズな発進が可能になります。また、発進時のトルク配分は80:20（前輪：後輪）からスタートし、走行状況に応じて変化するため、滑りやすい環境でも安定した走行が期待できます。
F-Fourにデメリットはある？
ヤリスのE-Fourにはいくつかのデメリットも存在します。最大の課題は、高速走行時には4WDが作動しない点 です。E-Fourは発進時や低速時には4WDとして機能しますが、時速70kmを超えると前輪駆動（FF）に切り替わるため、高速道路や長距離走行時には4WDのメリットを感じにくくなります。
また、後輪駆動用モーターの出力は5.3psと控えめで、発進時のアシストには有効ですが、深雪や急勾配の雪道ではトラクション不足を感じることがあります。そのため、本格的な悪路走破を求める場合にはSUVの4WDモデルの方が適しているでしょう。
さらに、E-Fourモデルは2WDモデルよりも価格が約20万円高く、燃費も5～6km/Lほど劣るため、コスト面では不利になる点も考慮する必要があります。
乗ってる人の口コミ・感想レビュー
ウチのクルマが入院中のため、代車としてヤリスのガソリン4WDを借りて一週間ほど北海道の冬道を乗り回しているのだが、生活四駆としてはとてつもなく優秀で「ぶっちゃけもうクルマはこれで良くね？」感がある
とにかく雪道での安定感が半端ない— しとろん (@citron_908) December 9, 2024
@betuni_273 車買うならヤリスおすすめ。小さくて取り回しいいし運転楽しい。ガソリンの４WDがいいよ。タイヤをオールシーズンにしておけば雪道へっちゃらよ。
— 🪷Donaldぅ🪷✍️𓀥【ﾄﾞﾅﾙﾄﾞｩ】 (@ahiruzadakku) November 24, 2024
ヤリス4ＷＤのハイブリッドが愛車です
それまで1800ccの３ナンバーのオーリスという車（要はデカい車）に乗っていたので
小回りは抜群ですし
たいした運転技術もない私が40キロで雪道を走ることができます
安定性抜群です
しかし、MOVEさんご指摘の通り
「狭い」
荷物を大量に積めません
ご確認を！— JUNTARO (@JUNTARO72085013) February 1, 2023
トヨタ ヤリス ハイブリッド 4WDを検討中( ˙꒳˙ )
宮城県は雪道だから4WDかな？
— 山波葵💙🐈＆YΛMΛNEKO@仙台 (@_YAMAHANEKO) March 14, 2023
ヤリス4WDのオーナーからは、雪道での走行性能に対して高評価が多く見られます。特に、「発進時のスリップが少なく、安定して走れる」「雪道のカーブでも安心感がある」といった声が目立ちます。
一方で、「高速走行では4WDの効果が感じにくい」「燃費が2WDと比べて悪い」といった意見もあり、使用環境によって評価が分かれる傾向があります。
総じて、ヤリス4WDは日常使いや一般的な雪道での走行には十分な性能を持つものの、過信は禁物であり、積雪量の多い地域ではSUVやフルタイム4WDの車種と比較検討する必要があるでしょう。
雪道に適したヤリス4WDモデルと選び方
ヤリスの4WDモデルには、ハイブリッドとガソリンの2種類があり、それぞれ特性が異なります。雪道での走行を重視する場合、どちらのモデルを選ぶかによって、走破性や燃費、維持費などに違いが出るため、自分の使用環境に適したモデルを選ぶことが重要です。
4WDガソリン車とハイブリッド車の違い
ヤリスの4WDのハイブリッドのE-Fourとガソリン4WD（ダイナミックトルクコントロール4WD） には、それぞれにメリット・デメリットがあります。
駆動方式の違い
- E-Four（ハイブリッド4WD）：モーターによる後輪駆動
- 低速時（発進・滑りやすい路面）に自動で4WDを作動
- 高速走行時（70km/h以上）は前輪駆動（FF）になる
- 発進時の安定性が高いが、深雪には弱い
- ダイナミックトルクコントロール4WD（ガソリン4WD）：エンジンで前後輪駆動
- 必要に応じてエンジンの力を前後輪に分配
- 高速道路や長距離走行でも4WDが維持される
- 深雪やアイスバーンでの安定性はE-Fourより高い
価格の違い
最上位グレード
- ハイブリッド Z E-Four：2,694,000円
- ガソリン Z 4WD：2,352,000円
エントリーモデル
- ハイブリッド X E-Four：2,287,000円
- ガソリン X 4WD：1,888,000円
ハイブリッド4WDは価格が高いですが、長期的に見れば燃費の良さでコストを回収しやすい です。一方、ガソリン4WDは初期コストを抑えられますが、燃費の悪さがデメリットになります。
4WDの燃費
ヤリスの4WDモデルは、ハイブリッド車とガソリン車で燃費性能に大きな違いがあります。特にハイブリッド車は、電動駆動を活用することで燃費の向上が図られており、一般的な4WD車と比べても優れた数値を示しています。一方で、ガソリン車は4WDの仕組み上、燃費が悪化しやすい傾向にあります。
カタログ燃費（WLTCモード）
- ハイブリッド E-Four（Z/G/X）：30.2km/L
- ガソリン 4WD（Z/G/X）：19.1km/L
実燃費の目安
- ハイブリッド4WD：24km/L前後（市街地走行時は22km/L程度）
- ガソリン4WD：16km/L前後（市街地走行時は14km/L程度）
燃費を優先するなら、ハイブリッド4WD（E-Four）を選ぶのがベスト ですが、走りの安定性や高速走行を重視するならガソリン4WDも検討する価値があります。
2WDモデルとの燃費差
ヤリスの2WD車と比較すると、4WD車はどうしても燃費が劣ります。例えば、ヤリス ハイブリッド G（2WD）の燃費は 35.8km/L であり、E-Fourモデルと比べると約 5.6km/L の差があります。ガソリン車の2WDモデルも4WDと比べて燃費が良く、都市部での走行が多い場合は2WDの方が経済的と言えるでしょう。
4WD切り替えスイッチはない
ヤリスの4WDには、手動で4WDを切り替えるスイッチはありません。
E-Fourの制御
- 通常時は 前輪駆動（FF）
- 発進時・滑りやすい路面では 後輪にモーターの駆動力を配分
- 時速70kmを超えると完全に前輪駆動（FF）に戻る
ガソリン4WDの制御
- 通常は前輪駆動（FF）
- 必要に応じて 電子制御で後輪にトルクを配分
- 最大50:50までの駆動力を後輪に送ることが可能
このように、ヤリスの4WDは完全自動制御であり、スイッチで手動切り替えする必要はありません。
4WD新車価格一覧とコスパの比較
ヤリスの4WDは、新車価格で 約190万円～270万円 の範囲になります。
4WD（四輪駆動）モデル
| グレード | エンジンタイプ | トランスミッション | 価格（税込） |
|---|---|---|---|
| X | 1.5L ガソリン | CVT | 1,888,000円 |
| G | 1.5L ガソリン | CVT | 2,151,000円 |
| Z | 1.5L ガソリン | CVT | 2,352,000円 |
| ハイブリッドX | 1.5L ハイブリッド | 電気式無段変速機 | 2,287,000円 |
| ハイブリッドG | 1.5L ハイブリッド | 電気式無段変速機 | 2,507,000円 |
| ハイブリッドZ | 1.5L ハイブリッド | 電気式無段変速機 | 2,694,000円 |
| ハイブリッドU | 1.5L ハイブリッド | 電気式無段変速機 | 2,481,000円 ※ |
2WD（前輪駆動）モデル
| グレード | エンジンタイプ | トランスミッション | 価格（税込） |
|---|---|---|---|
| X | 1.0L ガソリン | CVT | 1,501,000円 |
| X | 1.5L ガソリン | 6速MT | 1,579,000円 |
| X | 1.5L ガソリン | CVT | 1,655,000円 |
| G | 1.0L ガソリン | CVT | 1,799,000円 |
| G | 1.5L ガソリン | 6速MT | 1,877,000円 |
| G | 1.5L ガソリン | CVT | 1,953,000円 |
| Z | 1.5L ガソリン | 6速MT | 2,050,000円 |
| Z | 1.5L ガソリン | CVT | 2,154,000円 |
| ハイブリッドX | 1.5L ハイブリッド | 電気式無段変速機 | 2,044,000円 |
| ハイブリッドG | 1.5L ハイブリッド | 電気式無段変速機 | 2,299,000円 |
| ハイブリッドZ | 1.5L ハイブリッド | 電気式無段変速機 | 2,496,000円 |
| ハイブリッドU | 1.5L ハイブリッド | 電気式無段変速機 | 2,238,000円 ※ |
※「ハイブリッドU」グレードは、サブスクリプションサービス「KINTO」専用のグレードであり、車両価格は参考価格となります。
商用モデルBグレードは除外
コスパを考えるポイント
- 燃費の良さを重視するなら → ハイブリッド E-Four
- 初期コストを抑えたいなら → ガソリン 4WD
参考：KINTO｜新型ヤリス価格一覧表！ハイブリッド＆ガソリングレード別価格詳細【2024年1月改良】
ヤリス4WD雪道での走行性能と選び方のまとめ
記事のポイントについてまとめます
- ヤリスの4WDはE-Fourとガソリン4WDの2種類がある
- E-Fourは低速時に後輪をアシストし、発進の安定性が高い
- ガソリン4WDは前後輪のトルク配分を変え、雪道での走破性が高い
- 4WDモデルの最低地上高はE-Fourが160mm、ガソリン4WDが145mm
- 雪道走行時はトラクションコントロールやVSCが有効に機能する
- 2WDモデルでもスタッドレスタイヤやチェーンの使用で雪道走行は可能
- E-Fourの燃費はWLTCモードで30.2km/Lと優れている
- ガソリン4WDはE-Fourより燃費が悪いが、高速道路でも4WDが作動する
- E-Fourは時速70kmを超えると前輪駆動に切り替わる
- ヤリスの4WDには手動で切り替えるスイッチはない
- 雪道での安定性を重視するならE-Fourが適している
- 高速走行や長距離移動が多い場合はガソリン4WDが向いている
- 価格はガソリン4WDが約190万円～、E-Fourは約230万円～
- 4WDのメリットを活かすには適切なタイヤ選びが重要
- 積雪量が多い地域ではSUVやフルタイム4WDと比較検討が必要
